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どうでもいい話
LEDの街で星を見るということ

会社を経営していると、どうしても「将来のワクワクを語るべきだ」と思う場面があります。
社員にも取引先にも、「明るい未来を示さなければ」と。
でも正直なところ──
今の日本や世界の状況を見ていると、目の前の問題を解くだけで精一杯。
ワクワクなんて、口に出せないことの方が多いです。
そして、自分自身。
この会社で「ワクワクしながら仕事をした」と言える瞬間は、正直なかったかもしれません。
生活を守ること、運営を続けることで手一杯だったので。
昔の日本は良かったな、と思うことがあります。
「所得倍増計画」や「日本列島改造論」みたいに、
“未来を語ること”そのものが希望だった時代。
戦後で何もなかったからこそ、夢を描くことができたんでしょうね。
夜道の電柱にぶら下がる小さな裸電球。
街は暗かったけれど、その暗さがあったからこそ、
夜空の星はひときわ輝いて見えた。
今はどうでしょう。
LEDの街灯が、昼のように明るい。
安全で、効率的で、便利。
だけどその明るさの中では、
星のキラキラを見つけるのが難しくなってしまった。
当たり前のように、「もっともっと」と言われ続ける時代。
経営も少し似ている気がします。
正しいことを正しく続け、数字を守り、ミスを減らし、仕組みを整える。
それ自体は間違っていないけれど、
その“明るさ”の中で、星を見上げる余白が少しずつ消えていく。
それでも僕は、思うんです。
経営者の役割は、星を探すこと。
たとえ見えにくくても、
「この先に何か輝くものがある」と信じること。
裸電球の下で見た星のようなワクワクを、
もう一度、探しに行かないとなあ。
明るすぎる時代だからこそ、
あえて光を落として、
“星を探す力”を取り戻したいと思うんですけど・・・