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「景気」って、もう“体温計”じゃ測れない

今朝、経済ニュースを見ていたら
「技術的な景気後退に入った可能性」という言葉が目に飛び込んできた。

「2四半期連続のマイナス成長」らしい。
ただ、失業率は低いし、物価は上がっている。
だから「景気後退とは言えない」というのが、経済の専門家たちの見解。

昔なら、「景気が悪い=仕事がない・物価が下がる」というのが当たり前だった。
でも今は──
「仕事はある、でも誰もやりたがらない」
「物価は上がる、でも給料は上がらない」

なんともチグハグな世界だ。


人は働いてる。でも、稼げていない。
フルタイムからパート、ギグワークへ。
名刺より、SNSのアカウント。
安定より、自由と意味。

昭和の頃にあった「景気の温度計」は、
もう壊れているのかもしれない。


会社をやっていると、本当に感じる。

雇用の数字だけ見れば「フル雇用」みたいに見えるけど、
その中身は「副業ありき」「扶養の壁まで」みたいな働き方も多い。

そして、働く人たちの価値観も変わってきている。
「しんどい思いをしてでもお金を稼ぐ」ではなく、
「ある程度稼げたら、それ以上は求めない」──
そんな選択をする人も、少しずつ増えてきた。


僕らのような“社長”の立場からすると、
昔ながらの「頑張れば給料上がる!だからもっと働こう!」という考え方は、
もはや古いのかもしれない。

人は「稼ぐ」ためだけじゃなく、
「意味」を感じたいんだろうなぁ、と最近つくづく思う。


景気って、数字じゃない。
きっと、空気とか温度とか、そんな「感覚」の中にある。

トクと散歩しながら、
遠くの山の稜線を眺めるように、
なんとなく「今って、そういう時代なんだな」って思う朝でした。


景気が見えにくいのは、
働き方や生き方が変わったから。

でも、それは悪いことじゃない。
“豊かさ”のカタチが変わってきただけ。

僕らも、自分の感覚を信じて、
今日という1日を歩いていこうと思います。