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企業から商店へ、そして“俺たち流”へ

いや〜、金の価格が2万円を超えましたね。
株も上がってるし……なんかもう、こうなると「金融」だけで生活を考える人がこれからどんどん増えていくんだろうなって思うんですよ。

正直、トラックを4,000万円で買って、薄利でコツコツ仕事をするよりも、株や金に4,000万円を突っ込んで配当とか値上がり益で暮らした方がいいんじゃないの?って。そんなことを考えてしまう自分がいます(笑)

だって、設備投資って本当に重たいんですよ。しかも今の世の中、人は減るし、リスクは増えるし、やっても報われにくいし……。
「いや〜、両立はちょっと無理でしょ」って思っている中小企業の経営者、多いと思いますよ。僕も含めて(笑)


時代の流れがね、やっぱり「個」に向かってるんですよね。
昔みたいに「会社に属して一生安泰!」なんて空気、もうどこにもない。
むしろ、人間関係のしがらみとか責任とか、そういうのに疲れて、「もう個人でやった方がラクだよね」って思う人が増えてる気がします。

企業 → 商店 → 個人。
この流れは実感としても本当にそうだな〜と。

だから、「会社を大きくして夢を持て!」って言われても、いや……何の夢を持てばいいんですか?って感じです(笑)


運送会社に夢を持てって言われても……正直、ちょっとピンと来ないんですよね。
昔は社員を増やして、車を増やして、売上を伸ばして、「夢があるね!」みたいな空気があったけど、今はそんな夢、現実的じゃない。

人もいないし、利益も薄いし、規制も厳しいし。
それでも「夢を語れ!」とか言われたら、もう笑うしかない(笑)

昔で言えば「お侍に誇りを持て!」って言われてるようなもので、
武士は食わねど高楊枝、運送会社は儲からなくても設備投資……みたいな(笑)
いや、もう時代が違うんですよ。


だから、最近思うんです。
もう、夢は「会社を大きくすること」じゃないんですよね。

自分と周りの人が気持ちよく働ける形をつくること。
自分の自由度と幸福度を上げること。
「俺たちのやり方で粋にやってるね」って言われること。

たぶん、これなんですよ。これが夢。
背伸びせず、卑屈にもならず、自分たちのペースでやっていく。
このほうがずっと自然だし、楽しい。

会社を大きくしないことで、固定費も増えない。
気の合う仲間でやれば、人間関係のストレスも少ない。
無理な拡大路線に乗らなければ、景気に振り回されることもない。

お侍の高楊枝から、町人の粋へ。
うん、このくらいがちょうどいいんですよ、たぶん(笑)


結局、昔みたいな“分かりやすい夢”はもう機能しなくなっているんですよね。
でもそれって、「夢がない」ってことじゃなくて、夢のあり方が変わっただけなんだと思います。

「夢を持つ」から、「夢の形を自分でデザインする」へ。

会社に自分を合わせるんじゃなくて、
自分と周りの人のために、会社をうまく使っていく。

たぶんこれが、これからの時代の「粋な経営」のかたちなんだと思います。