-2025年
AIが全部解決してくれるなら、自分探しって要る?

最近、「AIに相談して人生の悩みを解決しました」みたいな話を、ニュースやネットでよく見かけるようになりました。
なんだかんだ僕自身も、かなり助けられている部分があるので、あまり強くは言えません(笑)
例えば、経営のこと。人間関係のこと。将来の方向性。
以前なら一晩モヤモヤしてたような悩みを、AIに投げかけるだけで、
「なるほど…確かにそうかもな」と思える答えが返ってくる。
それで自分の中で整理がついて、スッと気持ちが軽くなることが結構あります。
便利ですよね、ほんと。
でも、たまに思うんです。
こういう便利さって、同時に「人間が“個”になっていく流れ」を加速させてるんじゃないかなって。
昔なら、悩みがあれば友達や家族に話したり、居酒屋で愚痴ったりして、
相手の顔色を伺いながら言葉を選んで、時には傷つけないように気を使って。
そういう“人とのやりとり”を通して自分の気持ちを確かめる……みたいなプロセスがありましたよね。
でも今は、AIなら気を使う必要がない。
とりあえず思ったことを全部ぶちまけてもいいし、どんなことを言っても怒られないし、バカにされない。
「言っていいかな…どうかな…」って迷う時間がゼロになる。
これ、ある意味すごいことです。
ただね……この感覚、どこかで聞いたことがあるなと思っていたんです。
で、ふと浮かんだのが「王様の耳はロバの耳」。
誰にも言えない秘密を、こっそり井戸に向かって叫んでスッキリする——
あの話、まさに今のAIとの付き合い方にちょっと似てる気がするんですよ(笑)
友達や家族には言いにくいことを、AIという“井戸”に向かってこっそり吐き出す。
それで心が軽くなる。
便利なんだけど……ちょっと怖くもありますよね。
だって、みんなが井戸に向かってばかり話してたら、人と人との会話が減っていくわけですから。
最近は「自分探し」系の話題もよく見かけますけど、
AIが整理して答えをくれるなら、正直、自分探しって必要なくなるんじゃないかと思う瞬間もあります。
自分の中の違和感やモヤモヤを、他人とぶつけ合って見つけるんじゃなくて、
AIに言語化してもらって「あぁ、そういうことか」って納得して終わる。
それはそれで効率的だし、悪くはないんですけど、
なんだかちょっと“旅をショートカットした感じ”もあるんですよね。
僕自身、AIに相談してだいぶ助けられてる側の人間なので、否定するつもりは全然ないです。
ただ、便利になればなるほど、人と人が言葉を交わして確かめ合う時間は減っていく。
そこにちょっとした寂しさを感じるのも、また本音だったりします。
…って、まあこんなことも、AI相手だからこそ素直に言えるんですけどね(笑)
これもまた、「井戸に向かって叫んでる」状態です。はい。